MGの治療法

MG治療では、IgG自己抗体のはたらきをおさえることが重要です。

MGの治療では、早期から免疫治療を行い、長期的に飲む薬はできるだけ少なくすることがすすめられています。

ウィフガートはIgG自己抗体を含むIgGをリサイクル(再利用)するFcRnのはたらきを阻害し、その血中濃度を下げる新しいタイプのお薬です。

MGの症状が出るしくみ

MGの症状が出るしくみ
MGの症状が出るしくみ
MGの症状が出るしくみ

MGのさまざまな治療法


胸腺摘除術​

胸腺に腫瘍などがあるとMGを引きおこすと考えられており、胸腺腫がある患者さんでは摘除が行われます。


ステロイド・免疫抑制薬​

免疫細胞のはたらきをおさえるお薬です。飲み薬や注射剤などがあります。IgG自己抗体などを作りにくくするはたらきがあります。

抗FcRn抗体フラグメント製剤 (ウィフガート)

 FcRnによるIgG自己抗体を含むIgGのリサイクルをブロックし、その血中濃度を下げる、新しいタイプの点滴のお薬です。

血漿浄化療法

血液を濾過して、IgG自己抗体などを血液中から除去する治療法です。

免疫グロブリン静注(IVIg)療法

IgG自己抗体などのはたらきをおさえる点滴のお薬です。


抗補体(C5)モノクローナル抗体製剤​

補体の一部に結合して、そのはたらきを阻害するお薬です。

抗コリンエステラーゼ薬

AChの分解を阻害してAChの数を増やす薬です。

「重症筋無力症診療ガイドライン」作成委員会編. 重症筋無力症診療ガイドライン2014. 南江堂. 2014

医療情報科学研究所編. 病気がみえる vol.7 脳・神経 第2版. メディックメディア. 2017

Guptill JT et al. Neurotherapeutics. 2016 Jan;13(1):118-31.